帝王切開でも産後骨盤矯正は必要ですか?
帝王切開の場合、赤ちゃんは骨盤を通らず、開腹手術で子宮から直接取り出すので、「産後骨盤矯正」の必要がない?と思われるかもしれません。
帝王切開された方も、自然分娩の方と同様に骨盤矯正にしっかり取り組んだ方がよいでしょう。
その③つの理由をお伝えします。
帝王切開の場合も、産後骨盤矯正は必要です。
①ホルモンの影響があります。
帝王切開をする妊婦さんにもリラキシンという女性ホルモンが出ていて、骨盤は緩んでいます。
帝王切開の方は、普通分娩のように赤ちゃんが骨盤を押し広げて出てくるということはありませんが、帝王切開するギリギリまで赤ちゃんは普通分娩と同様に下へ下へと降りてきています。
つまり、緩んだ骨盤を広げるような圧力は、帝王切開の人にも同様にかかっているのです。
②過去の体のゆがみを清算するチャンス
人は知らず知らずのうちに、生活していくうえでクセがあります。
足を組む、うつ伏せで寝る、いつも片側でカバンを持つ…など、 ちょっとしたクセでも長年時間を重ねていくと、それが骨盤や背骨のズレとなり、不調の原因となっています。
ホルモンは骨盤だけでなく全身に作用します、今までクセづいてズレていた関節も動きやすくなっています。
産後の「今」が過去の体のゆがみを清算できる絶好のチャンスです。
③反り腰がひどくなっていませんか?
骨盤が前方へ倒れて、腰が反り返っている状態です。
壁に「かかと、おしり、せなか、あたま」をつけて立ってみてください。
腰の後ろに手をいれると、パタパタできるほどすき間が空いてませんか?
妊娠中に大きなお腹を支えていたので、腰の筋肉がちぢんで硬くなっているのです。
お腹の赤ちゃんを約10ヵ月、大切に守り育ててきたので当然です。
放っておいて自然と筋肉の硬さがとれればよいのですが、脳が正しいバランスを忘れていることや、慣れない育児動作で、さらに筋肉の緊張を高めているケースがほとんどなのです。
そんな硬くなった筋肉で覆われた骨盤は、自然には戻れません。
スピーディに正しく戻してあげるためには、産後骨盤ケアが必要です。
帝王切開の場合は、産後骨盤矯正はいつから?
★帝王切開の場合 産後2ヵ月~
傷口が落ち着く2ヵ月頃から始めましょう。(※個人差あります)
帝王切開後は、子宮復古が経腟分娩よりも遅れ気味である傾向にあります。
その理由は3点です。
①子宮自体に傷があること
②帝王切開のママは産後に体を動かし始めるのが遅れるので、排出された悪露が子宮内にたまりがちになること
③赤ちゃんへの直接授乳が遅れることで、授乳での吸啜刺激による子宮収縮も遅れるため
※2ヵ月経過していなくても、育児、生活に支障がでるほどの産後腰痛でお困りならご相談ください。
まとめ
帝王切開された方も、産後骨盤矯正にしっかり取り組むことが大事です。
産後の骨盤は、ホルモンの影響でゆるんで、ゆがみやすい、トラブルになりやすい時期です。
最初に痛みがでてない方も、油断は禁物です。
ゆるんで開いている骨盤は、疲れが溜まりやすい体で、いずれ慢性疲労となり、不調や痛みを呼び込みます。
産後ケアを、早期の適切な時期からスタートして「疲れない」「痛みない」「ゆがみない」で「ラクに楽しくきれいになる」子育てライフにしましょう。